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切削油の基礎知識
◆ 切削油とは・・・ 被削材の金属、樹脂を切削加工、研削加工など機械加工に使われる潤滑油のことをいう。
切削油を被削材(削り取られる金属)と刃物(それを削り取る金属)に注ぐことにより、その狭間に
さまざまな効果を出し、特に表面精度が求められ、公に認められた寸法即ち公差を安定させる事
を目的として用いられる油のこと。
◆ 使用目的 寸法精度の向上 ・ 仕上げ面粗さの向上 ・ 切削力の低減 ・ 工具寿命の延長 作業の効率化 ・ 品質の向上
◆ 切削油の働き 工具磨耗、熱膨張、構成刃先、摩擦、熱劣化の抑制
工作物冷却作用
工作物、工作機械の錆止
◆ 切削油の作用 ● 構成刃先の抑制作用 切削油の潤滑能力・冷却能力・反溶着能力の組合せ作用により、構成刃先が生じたり消滅 したりする。一般的には硫黄系の極圧添加剤は構成刃先の生成を阻止しやすい。
● 切屑工具接触長さ抑制作用
良い切削油は良い潤滑能によって摩擦力を減するばかりでなく、切屑と工具の接触長さを短く
抑制しこの作用によって切れ味を良くしている。
乾式切削では、切込みの5〜6倍接触して排出されるが、切削油を用いると2〜4倍しか接触
しない、しかも良好な切削油ほど接触長さは短い。 
● 潤滑作用
その潤滑性能によって、すくい面の潤滑を行ない切れ味よくし、また発熱を減ずる。
また逃げ面を潤滑して発熱を抑え工具寿命延長の役割の一部を受持つ。 ● 冷却作用
切削工具は温度が上昇するにつれて、硬度・耐磨耗性が減じてくる。
高速度鋼は約600℃で急激に硬度が低下する。
従って工具の寿命を延ばすのには切削温度を下げることが第一の要訣であり、切削油の
役割りも切削熱をうばって温度を下げることが第一の仕事である。
◆ 切削油のJIS規格 ● 不水溶性切削油 JIS N1種 1〜4号 主成分が鉱油又は脂肪油、極圧添加剤を含まないもの。 (油性形)
JIS N2種 1〜4号 N1種の組成を主成分とし、極圧添加剤を含むもの。 (不活性極圧形) 銅板腐食が150℃で2未満
JIS N3種 1〜8号 N1種の組成を主成分とし、極圧添加剤を含むもの。 (不活性極圧形) 硫黄系極圧添加剤を必須とし、銅板腐食が100℃で2以下、 150℃で2以上
JIS N4種 1〜8号 N1種の組成を主成分とし、極圧添加剤を含むもの。 (活性極圧形) 硫黄系極圧添加剤を必須とし、銅板腐食が100℃で3以上
● 水溶性切削油 JIS A1種 1〜2号 鉱油や脂肪油など、水に溶けない成分と界面活性剤からなり、水に (エマルジョン) 加えて希釈すると外観が乳白色になるもの。
JIS A2種 1〜2号 界面活性剤など水に溶ける成分単独、又は水に溶ける成分と鉱油や (ソリューブル) 脂肪油などの水に溶けない成分からなり、水に加えて希釈すると外観 が半透明ないし透明になるもの。
JIS A2種 1〜2号 水に溶ける成分からなり、水に加えて希釈すると外観が透明になるもの。 (ソリューション)
◆ 切削油の管理 性能を保つ為には管理が大切。 ● 不水溶性切削油
Point 1 熱による重合物質生成の防止により変質を防ぐ (切削点に大量の切削油を給油し熱による変質を防ぐ) Point 2 切りくず除去、水、夾雑物の混入防止により変質を防ぐ (濾過、オイル交換時のタンク内の清掃) Point 3 他油の混入の防止により濃度の低下、粘度の低下を防ぐ (粘度測定、添加剤による粘度調整) Point 4 水分の混入の防止により錆の原因の酸化物質生成を防ぐ (濾過、屋外での保管をしない)
● 水溶性切削油 濃度管理が基本です
Point 1 微生物の増加を防ぎ液の腐敗、劣化を防ぐ (タンク内清掃、濃度管理、切削液の選定、防腐剤) Point 2 切りくずによる腐敗、液成分の吸着の防止より劣化を防ぐ (タンク内清掃)
Point 3 他油の混入の防止により濃度の低下、粘度の低下を防ぐ (濃度計による濃度管理、液に混じらない潤滑油の選定) Point 4 希釈水の成分による影響を減少させる (水道水利用)
Point 5 浮上油の除去により腐敗の防止 (オイルスキマーの設置)
Point 6 希釈方法を守る (水の中に原液を入れながら攪拌)

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